自家消費こそメンテナンスが重要?!

弊社でも施工事例が増えている「自家消費型太陽光発電」。
屋根上に設置するケースが多いのですが、工場や倉庫など、トラブルによって本来の機能が停止すると売電以上に大きな損害に繋がることもあります。今回は自家消費のO&Mについてのお話です。

自家消費はトラブルや損害は少ない?

普及が拡大している自家消費。太陽光で発電した電気を使用しますが、不足する分は電力会社から買っているので、単に発電が止まるだけなら大きな問題にはならないようにも思えますが、火災や事故を引き起こすようなトラブルとなる場合も皆無とはいえず、本業(生産や販売など)を止めてしまえば、莫大な損害に繫がりかねません。
※自家消費としていますが、屋根置きの発電設備に共通する内容です。

 

自家消費で見つかる不具合≒パネルの不具合

屋根上に設置した場合は、野立てに比べれば、雑草や水没などの心配は少ないと言えますが、太陽電池モジュールの不具合は同様に起こる可能性があります。

●太陽電池モジュールのクラスタ故障

ENETECH TIMESでも何度か取り上げていますが、クラスタ故障はかなり多く見つかる不具合です。
発電量が落ちるだけでも困りますが、これがバイパスダイオードの故障に繋がり、それがモジュールの焼損、最悪の場合は火災を引き起こす可能性があり、軽視してよいものではありません。

●ホットスポット・セルの焦げつき・ハンダ不良

画像のような不具合は、IVトレーサー、ソラメンテZでは検出しないケースもあります。
その場合、巡回点検や赤外線測定で検出します。この画像を見ると、ガラス面(表面)ではさほど大きくは焦げていませんが、バックシート(裏面)を見てみると、熱でバックシートが焦げつき、剥がれています。
また、ホットスポットができると、100℃以上になるケースも珍しくありません。
このようなモジュール下に、鳥の巣やゴミがあると、最悪の場合、火災につながる恐れがあります。

 

鳥の巣やごみ対策は事前に

左の画像のような屋根形状のタイプで、実際に鳥の巣が発見されたケースが何件かあります。
隙間が大きいので、鳥が巣を作ったり、ゴミが風に飛ばされて隙間にたまってしまいがちです。これが前述の不具合と重なると火災など大きな事故に繋がります。
こうした事故を未然に防ぐため、この画像のような、鳥の巣、ゴミ防止対策を行うことも有効ですし、やはり定期的な点検、メンテナンスは欠かせません。

 

 

 

巡回点検や精密点検を定期的に

今回は火災に繋がるようなモジュールの不具合例をご紹介しましたが、ボルトの緩みに気付かず放置した結果、強風時にモジュールが飛んでしまったという事例もあります。もしそれが人に当たってしまったら大変なことですよね。
皆さんを脅すような内容が多くなってしまいましたが、太陽光発電設備にも他の設備と同様に、定期的な点検やメンテナンスが不可欠です。
おすすめの内容や頻度は、発電設備の規模や設置環境などによっても変わってきますので、エネテクの営業スタッフにお気軽にお問い合わせいただければと思います。