アリがメガソーラーを止めた!

太陽光発電設備は屋外であり、特に野立ての大型発電所ですと、田舎といいますか、自然豊かな場所にという場合が多く、様々な動物による被害が報告されています。
ソラパトでも動物が原因による不具合をいくつも見てきました。いくつかの例を日経XTECの連載でも紹介させていただいています。
>>リンク「シカが侵入、太陽光パネル上に乗って破損」

相手は大自然、思いもよらないトラブルや不具合が起こっています。

そして、先日、アリが原因でメガソーラーが止まるという、衝撃的かつ興味深い事例がありましたのでご紹介します。

 

遠隔監視装置のアラートが発端

事の発端は遠隔監視装置からお客様に届いた発電停止のアラート。
それを受け主任技術者に点検を依頼したところ、「直流地絡」のエラーがPCSに表示されおり、直流側の不具合は主任技術者の方では分からないということで、ソラパトに原因調査の依頼がありました。

早速現地に駆付け、地絡の場所を特定すべく、調査を開始。その発電所はメガソーラーと呼ばれる大型の発電所。調べる回路も半端なく多いのですが、原因究明のためには全てを調べる必要があります。

そして227回路を調べた結果、2つの地絡回路を特定しました。特定した箇所を調べていくと・・

地絡の原因はなんと蟻!

配線をまとめるチューブに群がる蟻を発見しました。

よく見るとチューブに小さな穴が空いており、そこから数えられないほどの蟻が出入りしています。
中が蟻の巣になっていたわけです。

※動画も撮影しましたが、閲覧注意とタイトルに付けたくなるほどのグロテスクな映像です(汗)
それでも見たいという方は担当営業までご連絡ください。

下の画像を見ていただくとよく分かると思いますが、蟻が小さな穴を空け、中に巣をつくり、ケーブルを齧(かじ)って地絡が起こったということなんですね。

蟻を駆除するとともに、地絡した2回路を解列(切り離し)して、PCSは復旧。
そして後日、この2回路の是正工事(ケーブルの張り替え)を実施して完了しました。

“アリがゾウを倒す”という言葉を耳にすることがありますが、今回は“アリがメガソーラーを止めた”という事例でした。