ドローンで見つかる不具合事例

以前もご紹介しましたソラパトのドローン点検。反響も大きく、多くのお問合せ、ご依頼をいただいています。
『ドローン点検をソラパトのメニューに加えてよいのか?』当初は私たちもドローン点検に関しては懐疑的でした。しかし、実績を重ねれば重ねるほどドローンへの信頼はます一方なのです。
今回はドローンだからこそ(素早く)見つけられた不具合の事例をご紹介します。

インターコネクタのハンダ不良

下の画像は太陽光発電所(250KW)の点検の際にドローンで撮影した画像(動画からの切り出し)です。
これはサーモカメラで撮影したもので、周囲に比べ白いところ=温度が高いことが分かります。

①はモジュールの1 /3 が白くなっており、クラスタ異常だと推測されます。

以前もご紹介したように、この後にIV 測定やインピーダンス測定を行い、不具合の特定とともに、保証を受けるエビデンスとなるデータを取得します。

この発電所のモジュール(パネル)は約1,200 枚。ドローン点検ですと6 分弱でこの発電所全体の撮影が可能なのです。また広範囲を撮影して相対的な温度の異常を見つけられるので、時間だけでなく、場所を特定することいおいては精度も高いのです。

さて、画像中の②ですが、周囲に比べ白っぽいところが見られます。この画像を見た時点では「PID(高温多湿の環境で高電圧が流れるとモジュール回路内に電流漏れが発生し、出力が落ちる現象」を疑い、EL検査で検証してみることにしました。

EL 検査について

EL 検査はモジュールに電流を流して発光させ、赤外線カメラで撮影。
目視では確認できない不具合を見つける検査です。エネテクで使用している検査機「エプティフ」はモジュールを外さなくても、また晴れでも曇りでも、日照条件に左右されず検査ができる優れものです。

これがEL 検査の画像です。正常なモジュールであれば均等にオレンジ色なのですが、ところどころ黒いのが分かります。

左がこのモジュールのEL画像、右はPIDの場合の画像です。

この画像から分かった結果は「インターコネクタのハンダ不良」です。
モジュールのセルとセルは「インターコネクト」とよばれる銅線を用いてハンダで接続されている場合が多いのですが、メーカーの出荷時ではハンダ付への品質をチェックすることは難しく、このハンダが原因で稼働後に不具合を引き起こすケースは少なくありません。
目視では分からないこのような不具合もドローンは見逃しません。

モジュール(パネル)の割れ

こちらの画像は別の発電所で行ったドローン検査のものです。

周りに比べて白いところがありますが、その形状は四角ではなくシミのような感じになっています。
このモジュールを確認してみると「割れ」がありました。
目視検査でも見つけられる不具合ですが、この発電所のモジュールは約2,000 枚。結果として割れていたモジュールは1 枚のみ、これを数分のフライトで特定するドローンは、特に大規模の発電所では欠かせないアイテムではないでしょうか。

発電所の評価としての活用

このように数多くの不具合を瞬時に見つけるドローン。AI 技術なども取り入れながら検査の精度、そして信頼度は高まってきています。
定期的な検査を効率よく行えるのも魅力ですし、まずはドローン検査からというご依頼も増えてきています。

竣工検査
セカンダリー物件売買時の評価

などにもぜひご活用ください。

ドローンに限らず、新たな技術を検証し取り入れながら、ソラパトで積み上げてきた実績、ノウハウを組み合わせることで、よりお客様に満足いただけるサービスをご提供していきます。