BCPを考える(1)~災害対応力の高い「LPガス発電機」に注目

年々脅威を増す自然災害、その影響による長期間の停電が人々の生活、事業の継続などを脅かします。今回は、昨今、企業に求められるBCP対策の中で【非常時の電源確保】という点で頼りになる「LPガス発電機」についてご紹介します。

自然災害が引き起こす大規模停電

異常気象や自然災害が激しさと頻度を増している昨今、世界的に見て停電が少ない国と言われている日本でも、長期にわたる大規模停電が起こっており、激甚化する自然災害の前では過去のデータは通用しないと言えます。

表1:最近の自然災害による停電の影響

数時間の停電であれば、一般生活者にとっては大きな被害ではないのかもしれませんが、企業にとっては大問題となる場合もあります。ましてやそれが何日も続くとしたら?そういったケースへの対応までできている企業はまだ少ないのではないでしょうか。

 

企業に求められるBCP対策

こういった災害の影響もあり『BCP(事業継続計画)』という言葉を耳にする機会が増えていませんか? BCPとは文字通り、企業等が自然災害やテロなどの緊急時においても中核となる事業の継続、または早期復旧を可能とするために事前に準備しておくべき事項や対応などを定めた計画のこと。
今、企業にはこのBCPが求められているのです。長期化する停電への対応策もその一つ。企業では経済活動の停止、また病院や介護施設等においては人命に関わる問題に発展する危険性もあるわけです。

 

太陽光発電だけでは日没後の電源確保が出来ない

災害による停電時には「太陽光発電所から電気を供給した」という話も聞かれました。ただ、太陽光発電は日没後は発電することができません。

また、一方で「電源車や電気自動車、PHVやFCVなどが被災地で活躍した」といったニュースも聞かれました。日産のリーフの蓄電池の容量は60kWh以上で、一般家庭なら2~4日分の電気を供給することも可能です。

しかし事業用で3日以上となると、さらに大きな容量が求められます。
蓄電池に関しては補助金なども設定されていますが導入コストはまだまだ高いのが現状です。それでもBCP対策が必要だと、弊社でも蓄電池や自家消費型太陽光発電設備+蓄電池に関するお問い合わせや工事が増えています。

 

災害対応力で選ぶ「LPガス発電機」

ここで注目したいのが燃料式の「発電機」です。燃料を備蓄しておけばインフラに依存せず、発電することができます。
事業用の大型発電機となるとまず思い浮かぶのが軽油(ディーゼル)の発電機ではないでしょうか?実際、ビルや商業施設など非常用発電機の9割以上はディーゼルの発電機です。ただ、災害時にそれらが動かなかったというケースもあったようです。
そこで注目したいのが「LPガス発電機」なのです。

表2:LPガス発電機とディーゼル発電機の比較

この表から分かるように、比較すると様々な面でLPガスに軍配が上がります。特に非常用電源としては、燃料の劣化が無く、いざという時に確実に稼働することは重要なポイントです。

《LPガス発電機が非常用電源として有効なポイント》
入手が容易な燃料
長時間運転が可能 
長期備蓄が可能で劣化しない燃料

LPガス発電機には400kVAといった大容量発電機もあり、長期間の停電時でも通常通り事業を行うことが可能になるのです。
また、LPガス発電機導入には補助金の交付を受けられる場合もありますので、大容量の蓄電池とコスト面で比較すると、導入を検討しやすいと思います。

 

LPガス発電機もエネテクにご相談ください

メリットを多く挙げましたが、発電機は始動に数十秒の時間を要するので、無停電接続にはUPS(無停電電源装置)で、発電機が立ち上がる間の電力を供給する必要があります。

現在、エネテクではそういった特性なども踏まえ、LPガス発電機を非常用電源だけでなく、ピークカットにも活用できる仕組みや、太陽光発電や蓄電池と組み合わせた制御・運用などを開発、検証中で、嬉しいことに、既に具体的な引き合いもいただいています。(2019年11月にEGGSとして発表しました)
省エネやBCPに関することも、ぜひ弊社にご相談ください。